どんな業界でも、スキルや経験さえあれば出世できるとは限りません。それは看護業界でも同じであり、上司に良い印象を持たれた人が出世のステップを上がっていくようなことは多々あるでしょう。贔屓のような形で納得いかないかもしれませんが、人の感情があり、上下関係がある以上、それは仕方のないことだといえます。ただ、それは逆に捉えれば、上司との関係をうまく構築すれば、スキルや経験が不足していても出世できるチャンスがあるという見方もできます。

上司に気に入られたいのなら、ぜひあざとくなることを考えてみるのも手です。今や、テレビ番組のタイトルに使われるほどの単語となり、｢あざとい｣という言葉は広く浸透しています。小ずるいようなイメージで使われていた「あざとい」ですが、今はむしろ、頭の回転が速い、機転が利く、その場の空気に合わせられるといった良いイメージで使われることが増えています。こうした特性を持つ看護師は、上司からすると、とても使いやすいのです。先輩看護師や医師が何を欲しているのか、いち早く感じ取り、その要求に応えられる看護師は、周囲からはあざといと見られるかもしれませんが、出世には有利に働く場合があります。

加えて、高いコミュニケーションスキルも必要な部分です。周囲とのコミュニケーションが上手な看護師は、医師や上司、後輩看護師との関係が良いため、おのずと出世しやすくなります。一方、コミュニケーションが下手で、周囲とうまくやっていけない看護師は、管理能力が低いとみなされます。いくら仕事ができ、まじめに勤務していても、周囲とうまくやれない看護師は出世できません。コミュニケーションスキルを高めれば、おのずと人間関係が良くなり、患者さんとの信頼関係も築きやすくなります。コミュニケーションはすべてにおいて必要とされるスキルなので、苦手な方はぜひセミナーや講座に行ったり、人間関係が上手い先輩の真似をしてみたりすることをおすすめします。